2016年11月26日土曜日

バーグマン200 購入1年のレビュー(5000km)

バーグマン200を購入してから1年,距離にして5000km程走行しました.

乗り始めのレビューは購入した嬉しさから甘めだったので,1年乗り続けて出てきた不満を含めた正直な感想をまとめてみます.
ちなみに一言でまとめると,自分に取ってはベストの一台だったが,少し不満はある.

購入時からの装備の変更点
  • ETC
  • ナックルバイザー
  • サイドバイザー
  • パーキングブレーキ(レビュー参照

良かった点,微妙な点,悪かった点をまとめると,こんな感じになります.

良かった点
  • 足つきの良さ
  • 大きいメットイン
  • 平地走行時の静かさ 
  • 良く効くブレーキ
  • 十分に使えるエンジンブレーキ
  • 便利なフロント右ボックス
  • 高速でも十分使える
微妙な点
  • 大きすぎず,小さすぎないサイズ
  • 重くはないが,軽くもない重量
  • まあまあ良い燃費
  • パーキングブレーキがないが対策は可能
  • 良く効くが完璧ではない風防
  • トレードオフがあるナックルバイザー 
  • 便利だが微妙な使い勝手のフロントボックス
  • 無いよりマシな程度のメットイン内ライト
悪かった点
  • 発進時,登坂時に五月蠅い
  • シートのフィット感の低さ
  • 雨で滑りやすいタイヤ
  • 閉めにくい燃料キャップ
  • 使いにくいシガーソケット
  • バーハンドルではない
  • 停車時に足に当たるサイドスタンド
まずは,良かった点の詳細です.
・足つきの良さ
足下付近のフロアボードがカットされているので,足つきが良いです.
身長170cm位であれば両足をべったり付けられます.
停車時に楽ですし,低速時の転倒の恐れもありませんので,キャンプ場のような多少凸凹したところでも安心して侵入できます.

・大きいメットイン
バーグマンを購入した大きな理由の一つが,41Lというミドルスクーターでは最大の積載量です.
普段のスーパーでの買い物には十分な広さで,出張時に使う泊まり用のビジネスバッグでも入ってしまいます.
Amazonのコンビニ受け取りでも,よほど大きい段ボールで届かない限りメットインに段ボールごと放り込めることを最近発見したので,コンビニ受け取りを良く使うようになりました.

・平地走行時の静かさ
平地走行時で5000~6000回転,速度で50~60キロの時にはとても静かです.
スクーターは趣味ではなく実用として使っているので,できる限り静かであって欲しいので,走行時に静かなところは,とても良いです.

・良く効くブレーキ
比較対象が原付なので当たり前ですが,ブレーキの利きはとても良いです.
そもそも無茶なスピードを出したりしていないので問題になりようがないですが,しっかり止まれてロックさせてしまうといったことは一年間で一度もありませんでした.

・十分に使えるエンジンブレーキ
ATのスクーターですが,十分にエンジンブレーキが使えます.
特に山の下りでは効果的で,緩い下りであればハンドブレーキを使わないで下れます.
ATの場合は,ハンドブレーキだけしか使えないので,長い下りでのブレーキの熱だれが心配だったのですが,バーグマンに関しては杞憂でした.
最初の頃は,むしろ効き過ぎて,停車時に予想よりも手前で減速しすぎて,再度アクセルを回して止まる位置を調整しないといけないぐらいでした.
さすがに今は1年乗って慣れたので,エンジンブレーキの利きを考えて,上手く減速できるようになっています.
一つ注意していることは,エンジンブレーキだけでの減速は後続車には伝わらないので,後に車がいる場合は,最初にランプが付く程度にブレーキを握ってからエンジンブレーキで減速するようにしています.

・便利なフロント右ボックス
購入直後は,フロント右ボックスは小さすぎて使い物にならないと思っていました.
実際,プロテクター付きのグローブや500mlのペットボトルは入りません.
1年乗ってみると,バイクでも駐車券がいるところがあるので,そういったときにグローブを装着したままで駐車券をしまえるので便利だと気がつきました.

・高速でも十分使える
加速性能,最高速度は高速道路で使うのには十分な性能です.
ロングスクリーンも付いているので,風での疲労が少ないです.
100km/hを超えると加速が鈍るので,追い越し車線を飛ばす人には向かないですが,普通に走行車線を走るのには十分です.


つぎに,微妙な点の詳細です.
・大きすぎず,小さすぎないサイズ
購入直後は,教習で乗っていたシルバーウイング400というビッグスクーターに比べると小さいので喜んでいたのですが,やはり原付や他のPCXやマジェスティSといったミドルスクーターと比べると大きいです.
田舎に住んでいるので,スーパー等の駐輪場のスペースに余裕があるため大きくて困ることは少ないですが,都会だと微妙な大きさかもしれません.
取り回しは原付ほどは良くないので,駐輪場から出すときは複数回切り返しをしないといけない場合があり,普段使いに重きを置くのであれば,もう少し小さい車体の方が良かったです.
ただし,高速を使うことが時々あるので,その点では十分な大きさがあるので不安無く走行出来ます.
一応,自分の使い方としてはジャストサイズではあるのですが,完璧という訳ではありませんでした.

・重くはないが,軽くもない重量
購入直後は,教習で乗ったシルバーウイング400という200kgオーバーの車体との比較だったので,相当軽く感じていましたが,1年乗ってみると別に軽くはないという結論に至りました.
特に傾斜がある駐輪場でのバックは,それなりに力がいるので,もう少し軽い方が良いです.
キャンプ場での凸凹した所でのバックの時に,私の力ではギリギリだったことがあるので,重さとしては一応許容範囲内には収まっています.
これ以上重くなると誰かに助けてもらう場面に出くわすかもしれません.

・まあまあ良い燃費
実燃費でリッター30kmは出ているので,車に比べると十分良いです.
しかし,原付や同じミドルスクーターであるPCXのように40km以上は普段使いでは出ないので,特段燃費が良いという訳ではありません.
PCXと比べて良いところは高速に乗ったときにエンジンに余裕があるので燃費が大幅に向上する所です.
高速だとリッター40km前後くらいになるので,遠出するときにはありがたいです.

・パーキングブレーキがないが対策は可能
パーキングブレーキがないので,傾斜地での停車に不安がありますが, 後付けで付けられたので(レビュー参照),今の所困っていません.

・良く効くが完璧ではない風防
最初からロングスクリーンが付いているので,風防性能は高めです.
特に冬場は,風防の無い原付と比べると雲泥の差があります.
雨も小雨であれば,走行中は殆ど濡れずに走ることができます.
足回りもフロントステップに足を置いておけば,強い雨であっても殆ど濡れません.
最初の頃は,靴用の雨具を使っていましたが,最近は使わないようになりました.
ただし,完璧というわけではなく,初期状態だとハンドル回りの風防が無いので,冬用グローブをしていても長時間走行は厳しいです.

・トレードオフがあるナックルバイザー
ハンドル回りの風防を強化するためにナックルバイザーを装着しました(レビュー参照).
指先に対する寒さ軽減には効果がありましたが,代わりに膝周りへの風の流れができてしまいます.
指先と膝で,どちらが寒いのが嫌かというと指先なのでナックルバイザーは付けたままですが,何とかしたい項目です.
防寒のオーバーパンツを履けば良いのですが,履くのが面倒なので,スクーター用の膝掛けかIsottaのロングスクリーン(L4よりも前のモデル用なので装着出来るのかは分からない)を装着することを計画しています.

・便利だが微妙な使い勝手のフロントボックス
容量が6Lあるフロントボックスは便利ですが,上手く使い切れてはいません.
私の使い方としては,左側にETC(レビュー参照),右側に雨具を入れています.
鍵が付いているのでETCにカードを挿したままでも大丈夫なところは良いです.
ただし,鍵が付いていることのデメリットとしと開け閉めが面倒なのです.
車のトランクキーのようにエンジンキーを挿していれば,鍵が無くても開閉出来る仕組みが欲しいです.

・無いよりマシな程度のメットイン内ライト
メットイン内の後面にライトが付いていて横から照らしてくれるのですが,使い勝手はイマイチです.
荷物を色々積んでいるときに必要な物を取り出すのにライトを使いたいのですが,色々入っていると光が遮られてライト付近しか照らしてくれません.
ビッグスクーターではシート裏に付いていて上から照らしてくれる物が多いので,同じ構造にしてもらいたいです.
もちろんライトが役に立つときもあるので,無いよりはマシです.

最後に悪い点の詳細です.
・発進時,登坂時に五月蠅い
一番不満なことは,発進時と登坂時に相当五月蠅いことです.
トルクが必要となる場面では音が相当でかくなります.
今まで何度か前を走っている車が,こちらが煽っていると勘違いしているような挙動をされたことがあります.
蛇行していたり,車間距離を詰めていたりといったことはしておらず周りの車の流れに合わせて走っていただけなのですが,スピードを落として左側によったりされるという事がありました.
そういったときは一応抜かしますが,抜いたからといってスピードを上げるわけではないので,結局抜いた車は私の後を付いてくることになります.
もちろん,バイクに乗っている人でマナーが悪い人が多いことや,ビッグスクーターにはヤンキーが乗っていることが多いので警戒している人がいるのだと思いますが,こちらは普段使いのスクーターなので,なるべく無用の交通トラブルには巻き込まれたくありません.
登坂については,エンジンが200ccと非力なので仕方がないですが,発進時はなんとかしてほしいです.
マイナーチェンジ後のL5やL6では改善されているそうなので,気になる所です.

・低速で不安定
発進時のクラッチミート回転数が高いので,低速時の安定性が低いです.
最近スカイウェイブ650に乗る機会があったのですが,クラッチミート回転数が低いので,車重は300kg近くありますが,むしろ低速時はバーグマンより乗りやすかったです.
発進時の五月蠅さと相まって,渋滞でのノロノロ運転時には周りに気を遣います.
とはいえ,不安定であっても両足がべったり付けられるので,大きな問題ではありません.

・シートのフィット感の低さ
シートのバックレストが微妙な曲面なので,腰にフィットしません.
そのせいで,長距離を走るとお尻が結構痛くなるので,シートカバーやバックレストを付けることを検討しています.

・雨で滑りやすいタイヤ
初期装備のタイヤはウェット時のグリップが低めです.
白線でも滑ることがありますし,カーブ中のマンホールは必ず後輪が滑ります.
1年乗っていると雨の日の走り方を気をつけるようになったので, 大きな問題はないのですが,遠出したときの夜間に雨が降ったりすると,かなり怖いです.


・閉めにくい燃料キャップ
1年たっても,1発で燃料キャップを閉められないことが偶にあります.

・使いにくいシガーソケット
シガーソケットをスマホの充電等に使いたいのですが,フロントボックスの鍵を開けるのが面倒なので,全然使えていないです.
ETCを装着しているため鍵をかけないという選択肢を取れないため,持ち腐れ状態です.

・バーハンドルではない
ハンドルがバーハンドルではないので,スマホ等が取り付け難いです.
ミラーマウントもあるのですが,取り付けの度にミラーの調整が必要になるので面倒です.

・停車時に足に当たるサイドスタンド
足つきをよくするためにフロアボードがカットされていますが,丁度その部分にサイドスタンドがあるので,ふくらはぎに当たってしまい気になります.

(まとめ)
1年間のってみて,自分にとってはベストの選択だったと思っています.
普段の取り回しを優先して小型を選択したら,高速を使った遠出はできませんでしたし,遠出や積載能力を優先してビッグスクーターを選択したら,普段の取り回しにもっと苦労していたと思います.
よく200ccで中途半端とか言われてしまうバーグマンですが,普段使いから遠出までオールマイティに何でもこなせるジャストサイズだと思います.
もちろん器用貧乏な面も多々ありますが, 致命的に気になるのは発進,登坂時に五月蠅いことだけですね.
他の気になる点は,改善すると別の部分が悪くなってしまうか,価格が上がってしまうので,私としては妥協できる点ばかりです.
そういった意味では,丁度良い妥協点に上手く落とし込まれているスクーターということなんでしょうね.















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